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近年の電子内視鏡は、明るい光源と高解像度のカメラを搭載しており、従来の内視鏡よりもはるかに鮮明な画像で診断できます。これに加えNBIモードで観察すると、口腔がん、咽頭がん、喉頭がんなどの早期がんの発見に大きな力を発揮します。特殊な緑色の光源を用いることで、正常粘膜の血管パターンと表在がんの異常血管のパターンを明瞭に区別できる技術で、当院の内視鏡にも採用されています。のどの違和感などで心配されている方は、ご相談下さい。
鼓膜の向こうは中耳と呼ばれ、通常は密閉されています。外部の圧力が変化した時、この中耳の圧力を調節するために一時的に開くのが「耳管」です。この耳管の機能が損なわれるパターンは2通りあり、開いたまま閉じなくなる「耳管開放症」と、閉じたまま開かなくなる「耳管狭窄症」があります。両者ともに、自覚症状は、“耳が詰まった感じがする(耳閉感)“と“自分の声がひびいて聞こえる”でありよく似ています。そこで耳管機能検査を用いて、耳管を開く能力と、耳管を通じた圧力の変化を調べると「開放症」と「狭窄症」の診断が容易になります。耳閉感の診断に役立つ検査ですが、耳閉感を伴う難聴疾患も存在するので、通常の聴力検査も併せて行う必要がありますのでご相談ください。
めまいの病気で、周囲の景色が回る・流れるといった感覚を感じた時は、目がリズミカルに動いていることがほとんどです。このリズミカルな目の動きを眼振と呼びます。この眼振の動く向きや速さは、動いた景色の方向や速さと対応しているため、眼振を観察すると実際に起こったバランスの異常を類推することができます。めまいの病気によっては別の感覚を感じることがありますが、その場合でも眼振が現れ診断につながることがあります。このため、めまい疾患を診断する上で、眼振を観察することが最も重要な検査です。赤外線カメラを用いると診察精度が飛躍的に高まるので、現在では眼振の観察にほぼ必須の検査となっています。